『サラブレッドの血筋』の第4版の発行に際して
先月 20 日に書いた こちら に拙著『サラブレッドの血筋』の第4版を製本発注した旨を書きましたが、
本日、段ボール群が我が家に届きました。値段も決定したので販売を開始しますが、これに際していくつかお伝えしたいことがあります。
<内容について>
前半は私の論述(頁数 71)で、こちら はその冒頭であり、
後半(実質的に拙著の大半)は今世紀生まれのGI馬を網羅した母系樹形図(頁数 334)です。
前半の私の論述内容には、拙著を購入いただいた方々以外にも広く伝えたい事柄も少なくないため、
今後、本コラム欄では、それら事柄ごとに補足を入れながら掲載していくことを考えています。
ところで先日、拙著『競馬サイエンス 生物学・遺伝学に基づくサラブレッドの血統入門』を読んでくださった方がSNSで、
拙著は馬券には役に立たないと書かれていたのですが、それは こちら に書いたとおりであり、まったくそのとおりです。
当然に今般の『サラブレッドの血筋』の方も、こちら の前置きをしたように馬券との接点はほぼない内容であり、
「遺伝」に絡めて「生産」に主眼を置いたものです。
<値段について>
率直に言えば、やたら高いと思った方も少なくないと思います。
こちら は4年半前に第3版を発行する際に書いたものであり、値段を決めるベースはそこに記したとおりです。
例えば、こちら は頁数ではたったの1頁に過ぎませんが、ここにある表の中の数字は、
数年がかりで集めた膨大なデータを解析して濃縮したものです。
ふと、これらに費やした我が作業を、世の一般的な時給に換算した場合、トータルでどの程度になるのだろうかとも考えたのですが、
もしそれをそのまま反映したならば、到底今般の値段には収まりません。
また、少部数の自費出版ということから、製本単価が市販本とはまったく違うということもご理解くだされば嬉しいです。
とは言え、安価ではない買い物なので、実物を見たうえでと思うのも当然です。首都圏近郊の方しか足を運べないだろうことは心苦しいのですが、
神保町の「猫の本棚」にも近日中に拙著を置きますので、実物を見ていただけるようでしたら幸いです。
<その他>
今般の第4版の冒頭にも書いたのですが、今後も作成していくこの『サラブレッドの血筋』の続版は、
新たな知見等を加筆補足していく一里塚(マイルストーン)のようなものと考えています。
また、私が発信したい先は国内外を問わないため、英文版も11月中の完成を目指して頑張っております。
(2025年10月3日記)
神保町「猫の本棚」に棚入れしてきました(画像は こちら)。
(2025年10月5日追記)
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